湘南の古都鎌倉
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最終更新日 2024:12:01 湘南の天気予報 只今の時間  2024年12月15日(日)04時45分

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鎌倉散策道【円覚寺・東慶寺】
円覚寺
(えんがくじ)〈臨済宗、もと鎌倉五山第二位〉

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 北鎌倉駅の北側の高台、老杉が茂る中にある名刹。石段を登ると総門・山門・仏殿・勅使門・方丈が一直線に並び、両側高みに塔頭(たっちゅう)を従えて、禅寺ならではの張り詰めた空気が漂っている。創建時とは規模も建物も異なるものの、 鎌倉五山の2イ立に列せられた風格は衰えていない。 総門→桂昌庵→山門→仏殿→勅使門→百観音→方丈庭園→正続院前→仏日庵(ぶつにちあん)→白鹿洞(はくろくどう)→黄梅院(おうばいいん)と歩いてUターン、帰りに仏殿の南側にある石段を登って洪鐘を訪ね、茶店で展望を楽しむのが一般的な順路。
 鎌倉五山第二位の円覚寺は、臨済宗円覚寺派の総本山。約六万平方メートルに及ぶ寺域全体が史跡に指定されている。
 寺域の山ノ内は鎌倉時代は山内荘と呼ばれ、現在の大船から横浜市戸塚区の一部を含む広い地域であった。
 北条義時がこの地を所領にしたため、山ノ内には北条氏の建てた寺が多い。建長寺は鎌倉幕府ハ代執権の時宗の父・時頼(五代執権)が建立した。東慶寺、浄智寺、明月院も北条家ゆかりの寺である。
 大寺山内(さんない)にある小寺院、すなわち子院を意味するようになった。往時には40余の塔頭(たっちゅう)があったというが、現在でも18の塔頭を数えるという。広い寺域に点在する塔頭で拝観できるのは、開基、北条時宗(ほうじょうときむね)の廟所(びょぅしょ)で、鎌倉三十三所観音霊場(かんのんれいじょぅ)の第三十三番札所の仏日庵(ぶつにちあん)、夢窓疎石(むそうそせき)の塔所(墓所)として建立された黄梅院(おうばいん)などで、少ない。
 参道から外れた鐘楼には、1301(正安3年)、九代執権の北条貞時が寄進した洪鐘がある。建長寺、常楽寺の鐘とともに鎌倉三名鐘のひとつで、国宝に指定されている。
 壮大な伽藍と数々の寺宝を持つ円覚寺は創建当時の精神のままに、僧たちが日夜厳しいつとめに明け暮れる禅の修行場である。
住所 鎌倉市山ノ内409
電話  0467-22-0478
拝観料 有料
拝観時間  8時〜17時(11月〜3月は16時まで)
アクセス  JR北鎌倉から徒歩1分
円覚寺・寺史さらに詳しく
宗派   臨済宗円覚寺派
山号寺号  瑞鹿山円覚興聖禅寺(ずいろくさんえんがくこうしょうぜんじ)
創建   1282(弘安5年)
開山  無学祖元(仏光国師)
開基    北条時宗
本尊 宝冠釈迦如来
寺宝
  本尊の木造宝冠釈迦如来像の頭部は鎌倉時代、胴部は江戸時代の作。木造仏光国師坐像は頂相彫刻の秀作で鎌倉時代の作。銅造阿弥陀三尊立像は文永8年(1271)の銘がある。
 絵画には1284年作の自賛仏光国師像や鎌倉時代に描かれた仏涅槃図、宋代の五百羅漢図三十三幅など。
 工芸では開山が用いた木印二個、宋代の青磁香炉など多数。他に開山や開基の書状など古文書類も膨大な量に及ぶ。11月3日前後に毎年行われる宝物風入れの折に、多くの寺宝が拝観できる。
東慶寺 (とうけいじ)〈駆込寺(かけこみでら)、臨済宗〉

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 かつては”駆け込み寺”とか”縁切り寺”と呼ばれた古刹。今は松ガ岡の縁の中に梅・水仙・木蓮・ボタン・菖蒲・アジサイ・萩などが咲き続く”花の寺”として知られ、訪れる人が絶えない。石段の上の質素な山門をくぐると石畳の参道がのびており、その右手に庫裏・書院・泰平殿・水月堂・松ガ岡宝蔵などが並んでいる。その奥の生垣の中に墓地かおり、西田幾多郎・和辻哲郎・高見順・安倍能成・鈴木大拙・小林秀雄らの文化人が眠っている。
 尼寺として栄え、三年修行すれば離縁できる「縁切寺法」で多くの女性を救った。その様子は、「出雲にて結び鎌倉にてほどき」「くやしくば尋ね来てみよ松ケ岡」など東慶寺を詠んだ多くの川柳にもうかがえる。
住所 鎌倉市山ノ内1367
電話  0467-22-1633
拝観時間  8時30分〜16時(冬期)8時30分〜17時(夏期)、松ヶ岡宝蔵10時〜15時/月曜日休み
水月観音の拝観は予約が必要です。電話若しくは往復葉書。
アクセス  JR北鎌倉駅より徒歩3分
東慶寺・寺史さらに詳しく
宗派  臨済宗円覚寺派
山号寺号   松岡山東慶総持禅寺(しょうこうざんとうけいそうじぜんじ)
創建   1285(弘安8年)
開山   覚山志道尼(かくざんしどうに)
開基    北条貞時
本尊 釈迦如来
寺宝
 本尊木造釈迦如来坐像は室町期の作。木造聖観音菩薩立像(国重文)はやはり尼寺の太平寺(廃寺)の本尊だったといわれる。像に施された「土紋」は巧み。木造水月観音半跏像(県重文)、木造聖徳太子立像、木造地蔵菩薩坐像、木造覚山尼坐像も知られる。室町時代の香炉・初音蒔絵火取母(はつねまきえひとりも)(国重文)、キリシタン遺物・葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱(国重文)など工芸品にも優品が多い。補陀洛寺旧蔵の1350年銘の梵鐘や、天秀尼が父秀頼の菩提を弔うために造らせたという銅造雲版も貴重。縁切関係の古文書を主とした東慶寺文書が平成13年4月、国の重要文化財に指定された。
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